ですが。
母が亡くなって一ヶ月になろうとしています。
電話を取り、高速を走っている際中のサービスエリアで
メールから、母の訃報を知りました。
涙は出ませんでした。
泣いていたら母の顔を見ることが出来なくなります。
ただ一人、深夜の自動車道で車を走らせました。
翌朝の朝に母に会いました。
十分泣く暇無く、葬儀屋と葬式の打ち合わせ。
泣いたのは家族の元に帰った一週間後です。
一人で声を上げて泣きました。
子供は初めての葬儀に戸惑いを見せていました。
だから、一つだけ言ってやりました。
「見ないなら見ない。
見るならしっかりと見る。
中途半端に見ると後に残る。」
子供は母の亡骸を見て、溢れんばかりの涙を流しました。
看護師の妻は
「私は仕事で患者さんが亡くなっても決して泣かない。
一番悲しいのはご遺族だから。
体を綺麗にしてあげて一刻も早く、ご遺体を家族の元に返さないといけないから。
でも、今は涙が出て仕方がない。」
家族を失うことがこんなに悲しいとは思いませんでした。